以上の6点は「安心な家づくりの知識」のほんの入口です。
少なくてもこれらの知識は持ち、大切な家づくり、家選びをしてみて下さい。そして、自分に合った業者を、根気良く、諦めず、探してみてください。きっと最高の家造りができるはずです。
1.ちゃんとした設計をしていますか?
年々ライフスタイルは変わります。
「今がよければ良い!」という計画は家を建てた途端、合わなくなる可能性があるものです。将来の構想も考えて今を良くしないといけません。
例えば、プラン的に言えば仕切りを簡単にはずせるような軸組の構造にしておくとか、設備の寿命を考えて配管の系統を考えておくとか、後からでは出来にくい処を特に注意しましょう。
そして、平面図と立面図だけで設計が出来たと安心していませんか?コンセントの位置や照明器具のプランはありますか?電子レンジや炊飯器は何処に置くのですか?
仕上げ材を決めるのにアドバイスはいりませんか?
パース等で立体的なイメージを掴んでいますか?
等々数え上げたらキリがありません。一口に『設計』と言っても本当に難しいものですね?
2.ちゃんと施工していますか?
ちゃんと作った設計図通り、建設会社が施工しているか確認しながら工事を進めましょう。
建設会社と定期的に現場で進捗状況や施工の確認をし、決めた事は書面に残してもらい、お互いに保管しておきましょう。
そして、出来上がってからの変更は無駄なお金と時間が掛かりますので、建設会社との打合せ時に変更が可能か、又、費用はどのくらい掛かるのか回答してもらい、納得してから施工してもらうようにしましょう。
そしてとっても大事な事は、第三者機関に検査してもらいましょう。
第三者機関には、その地域の役所の建築課・瑕疵保証会社・設計管理者等があります。これぐらいを嫌がる建設会社は信頼性に欠けると言えます。
3.ちゃんと資金計画してますか?
設計がある程度進むと見積ができます。もちろん、建築費の見積金額は建設にかかる費用の全部ではありません。
附帯設備や外構工事、既存建物の解体費や上下水の引込接続費、又、引越し費用や仮住いの費用、置き家具やカーテン等、そして、税金に金融機関への諸費用と 建築費の見積金額以外に多額の費用を要します。これらは、各々条件が異なりますので、建設会社に項目別の概算を作成してもらいましょう。
それに対して、自己資金はいくらあるのか?又、現在の収入・年齢で銀行等から借入が幾ら出来るのか?ここまでやって、やっと資金計画の始まりです。予算内 で全部あがるのか?予算が足りなければ何処を圧縮するのか?圧縮するのも限度がありますので、無理な計画はやめましょう。
そして大事なのは、『何とかなるだろう』で見切り発車してしまわないことです。
何ともならないのが「お金」なのです。
4.ちゃんと家の保証をしていますか?
お家は一生の内の一番と言って良いぐらい、大事な買い物です。折角手に入れたマイホームが欠陥住宅だったら大変な事です。
新築住宅を供給する事業者は、住宅のなかでも特に重要な部分である、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任を負っています。
2010年10月からスタートした住宅瑕疵担保履行法は、この瑕疵担保責任を確実に履行するための資力確保措置(保険加入または供託)の事業者への義務付け等を定めています。
これにより、万が一、事業者が倒産した場合等でも、2000万円までの補修費用の支払いが保険法人から受けられます。
大事なマイホームを守るためにも、とても大事なことです。このような説明をしない業者って?
住宅瑕疵担保履行法について
日本住宅保証機構(JIO)の住宅かし保険「JIOわが家の保険」
5.ちゃんと価値観を整理していますか?
品物は悪いより良い方が良い、値段は高いより安い方が良い、と誰もが思います。
でも、良い品は値段が高いし、値段の安いものは悪い品が多いものです。
だからこそ、自分にとっての価値観をしっかり持って、価格や外見に惑わされず、掛けるところには掛け、我慢できる所は我慢するというメリハリが大事です。
そして、自分にとっての優先順位をハッキリさせて置く事です。
そうすれば優先順位の高いものから取り入れていけば、決められた予算の中で満足度が高まります。やりたい事とやれる事は全く違う意味なのですから。
6.ちゃんとメンテナンスできますか?
新しいお家は人間の体と一緒です。具合が悪くても、なかなかどこが悪いのか原因がわかりにくいものです。
信頼のおける掛かり付けのお医者さんを持っていなければなりません。
施工した会社は、すぐに往診してくれますか?
又、すぐに専門の医者を派遣してくれそうですか?
お家も生き物です、365日、雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も同じ場所にいるわけですから、悪くなる所が出てきても不思議ではありません。
大事な事は悪い所を早く見つけて、早く直すという事です。
お家を長生きさせるにはとても大事なことです。
良い掛かり付けのお医者さんを持ちましょう。